気軽に楽しめるようになったアロマテラピー。人工的なアロマオイルも巷にあふれていますが、アロマテラピーでは精油(エッセンシャルオイル)を用いることが重要です。
こちらではアロマテラピーに用いる精油の見分け方や精油の抽出方法などについて詳しく解説します。
精油(エッセンシャルオイル)ってどんなもの?
- 精油とは
- 精油(エッセンシャルオイル)は、植物から香り成分を抽出し、さまざまな有効成分を凝縮した純度100%の液体です。
混ぜ物が加えられたり人工的に作られたものはアロマテラピーで用いることはできません。
- 精油の見分け方
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- ①ラベルをチェック
「エッセンシャルオイル」「Pure essential oil」などの表記で、植物の学名(グレープフルーツなら「Citrus paradisi」など)の記載があるか - ②容器をチェック
ガラス製の遮光瓶(青や緑、茶色)に入っているか(精油は日光の影響を受けやすく酸化しやすいため) - ③成分分析表の有無
どんな成分が含まれている精油なのか、分析表が添付されていると安心
その分コストがかかっているため割高
- ①ラベルをチェック
- キャリアオイルとは
- キャリアオイルとは植物油のことです。精油は直接皮膚に塗布することができないため、マッサージなどで使う場合にキャリアオイルで精油を希釈します。
ホホバオイル、スイートアーモンドオイルなどがよく使われるキャリアオイルです。
精油(エッセンシャルオイル)の抽出方法
精油(エッセンシャルオイル)の抽出方法はいくつかあり、精油の成分によって適した方法が選ばれます。
- ①水蒸気蒸留法
- 伝統的な抽出方法で、最も多く用いられている方法。
蒸気で植物などの原材料を蒸して香りを取り出す方法です。熱で香りの成分が変化しにくい植物、ラベンダー、ペパーミントなどに用いられます。
- ②圧搾法
- 機械で圧搾して精油を搾り取る抽出方法。
熱による影響を受けずに自然のままの精油成分を取り出せるのが特徴です。精油成分が果皮の中にあり、熱に弱い柑橘類に用いられます。
- ③溶剤抽出法
- 有機溶剤に花などを漬けて香り成分を抽出する方法。
熱や圧力、水分などを使うと精油成分が壊れてしまう植物に使われます。デリケートな花の香りを抽出できるのが特徴で、ジャスミンなどの花精油に用いられます。
精油(エッセンシャルオイル)使用で注意すること
精油(エッセンシャルオイル)は成分が高濃度に凝縮されたものなので、使用には以下のことに注意しましょう。
- ①原液のまま肌につけない
- 必ず正しい方法で希釈。使用前にパッチテストをして異常がないことを確認してから使用する。
- ②絶対に飲まない
- 日本では飲用は禁止されています。
- ③妊娠中の使用
- 妊婦に禁忌といわれている精油もあります。妊娠中は軽い芳香浴程度の使用にとどめ、心配な場合は医師に相談しましょう。
- ④乳幼児への使用
- 3歳未満の子どもの肌への使用は控えましょう。
- ⑤光毒性のある精油に注意
- ベルガモット、レモン、グレープフルーツなど柑橘系の精油の中には、肌についたまま日光に当たるとシミ・シワの原因になる光毒性のある精油があります。
- ⑥保管は冷暗所
- 精油は高温や紫外線が大敵。子どもの手が届かない冷暗所に保管しましょう。
- ⑦使用期限を守る
- 開封した精油は1年以内に使い切りましょう。柑橘系の精油はあまり長持ちしないので半年以内が目安です。