韓国発の大衆文化を「韓流」(ハンリュウ・カンリュウ)と言いますが、日本でも長く韓流ブームが続いています。もはやブームという一過性のものではなくなりつつありますが、これはいつ頃から、どうやって始まったのでしょうか?
第一次韓流ブームといえば「ヨン様」
日本における第一次韓流ブーム、それは2003年にNHKで放送された韓国ドラマ「冬のソナタ」でしょう。淡い初恋がテーマとなった美しい純愛ドラマで、40代以上の女性といった比較的高い年齢層に大流行しました。
中でもペ・ヨンジュンという俳優に人気が集中し、私の母も、ヨン様、ヨン様と大騒ぎしていたことを覚えています。
また音楽面は実はこれよりも少し早く、2001年のBoAが韓流ブーム第一号という説も。BoAは韓国語と日本語・英語が話せるトライリンガルで、キレのあるダンスと圧倒的な歌唱力で当時の若者を男女問わず魅了しました。
この後もドラマでは「天国の階段」「春のワルツ」などの純愛ものが流行し、音楽ではリュ・シウォンやKが人気でした。
冬のソナタ撮影地を回る韓国旅行が人気を呼び、韓国自体に興味を持つ人が増えた時期でもあります。
第二次韓流ブームはK-POPを中心に
どちらかといえば音楽よりもドラマや俳優にスポットライトが当たっていた第一次ブームが落ち着いた2005年、音楽を中心とした第二次韓流ブームがやってきます。
それが、「東方神起」でした。当時は5人組だったイケメンボーカル・ダンスグループが第二次韓流ブームに火をつけ、その5年後の2010年に「KARA」「少女時代」といったK-POPガールズグループが日本で社会現象となりました。
現在東方神起は二人組ですが、元メンバーのジェジュンは今でも日本で活躍していますね。
ドラマでは「チャングムの誓い」に代表される歴史ドラマや「太王四神記」といった英雄伝が人気で、男性のファンも増加しました。また音楽面から韓国を知った若者が、「私の名前はキム・サムスン」や「コーヒープリンス1号店」といったラブコメの韓流ドラマにハマり、韓国文化が日本に広まった時期といえます。
第三次韓流ブームはメイクにグルメも
そして現在、第三次韓流ブームでは音楽・ドラマのみならず、メイクやグルメなど多岐にわたっています。
音楽ではBTSやTWICE、BLACK PINKが小中学生にも人気です。インターネットの普及による影響がとても大きいですね。私の小学生の娘も、YouTubeでTWICEの動画を見ながらダンスを真似しています。
さらに韓国コスメやオルチャンメイクと呼ばれる韓国女子に人気だったメイク、チーズダッカルビやハットグなどの韓国グルメなど、私たちの生活により近い部分まで、幅広いジャンルにわたっていることが第三次韓流ブームの特徴です。
これに合わせて、ハングルを街中で見かけることもかなり多くなりましたね。
ちなみにオルチャンとは「얼짱」と書き、「可愛く愛らしい顔立ちの美男子・美少女」を意味する俗語です。現在、韓国ではすでに死語というか使う意味合いが変わっており、「昔ネット界隈において自撮りで有名になった一般人」という意味で使われるようですよ。
韓流ブームは終わる?終わらない?
2001年のBoAから始まったとされる韓流ブーム。通常ブームとは数年で終わるものですから、韓流に関してはブームではなく定番化しつつある、と言っていいのではないでしょうか。
日常生活にかなり溶け込んでいる韓国文化ですから、韓国語が少しわかるだけでも楽しめることが増えそうですね。これを機に、韓国語に少しでも興味を持ってくれたら嬉しいです!